改革改善の取組

Improvement Reform

  • 実践教育

2023.11.22

実践的な職業教育の充実
-国際経済特講(貧困の経済学)/国際経済特講A(貧困の経済学)-

科 目 名: 国際経済特講(貧困の経済学)/国際経済特講A(貧困の経済学)
テ ー マ:世界のフードセキュリティと飢餓克服に向けた取り組み
実 施 日: 2023年11月14日(火)
担当教員: 政経学部准教授 伊藤 紀子
講  師:小泉 達治氏(農林水産省農林水産政策研究所(上席主任研究官))
活動内容:
農林水産省農林水産政策研究所から小泉達治研究官をお招きし、フードセキュリティや飢餓撲滅に関する取組についてご紹介いただきました。人類の歴史は、飢餓の発生との戦いの歴史であり、2022年時点でも、世界の10人に1人が飢餓に苦しんでいる状況にあるというように、今日も、特に途上国の食料問題が深刻であることが紹介されました。「持続可能な開発目標」(SDGs)では、2030年までに世界における飢餓をゼロとする国際的合意に基づく目標が合意されたにもかかわらず、現状ではその目標達成が危うい状況にあることから、講義では、地球規模での飢餓克服がなぜ発生するのか、その原因と解決に向けた国際的な政策対応について元国連職員・国際機関職員としての現場経験を踏まえて、わかりやすく解説していただきました。
飢饉と飢餓の違いを踏まえ、飢餓のリスクの大きさや現状の問題点について、最新の情報や研究動向を踏まえてご報告いただきました。過去の飢饉・飢餓の歴史やその背景に関する研究(生産や分配の問題)を踏まえ、SDGsの目標の達成(飢餓撲滅)が難しいことが指摘されました。フードセキュリティの定義の多様性や国による違い(肥満や栄養不足など)、栄養不良人口が増加しつつあることやその背景、新しい栄養の課題についてもご報告いただきました。フードセキュリティ強化の取組としては、国際機関の取組、農業の改革、平等な分配、価格管理などが重要であることが指摘されました。

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