改革改善の取組

Improvement Reform

  • 実践教育

2023.12.6

実践的な職業教育の充実
-外国語学部キャリアガイダンス-

科 目 名:外国語学部キャリアガイダンス
テ ー マ:「スペインオリーブオイル業界でマサルといえば私です」
実 施 日:2023年10月20日(金)
担当教員:外国語学部教授 佐野 正俊 / 近藤 真宣 / 安富 雄平
講  師:乗附 勝氏(Spain Japan market SL  代表)
活動内容:
Spain Japan Market S.L. の乗附 勝(のつけ まさる)さん(本学スペイン語学科卒(89期))の講演を実施しました。スペイン・マドリッドで食品輸出の現地法人を経営する乗附さんは、「昔の自分に言いたいこと」と題して、拓大生時代から現在に至る自身の経歴と、現役の学生へのアドバイスを絡め、具体的なエピソードを多数交えてご講演頂きました。

乗附さんは拓大卒業後、スペインをはじめ海外に生産工場を展開していた日本のベアリング会社Nachi株式会社不二越に入社、サラマンカ工場に赴任されました。やがてアンダルシア地方に工場を構える日本の自動車メーカー(スズキ現地法人)に転職、スズキがスペインから撤退した後は、自身で会社を設立し、食料品の貿易に着目、スペインの生産・販売者と日本の小売業者との間をつなぐ中堅商社経営を軌道に乗せました。スペイン産ワインやニンニク、オリーブの実などの農産物、イベリコ豚や生ハムなどの畜産物、ここ30年ほどの間に日本での消費量が10倍以上に拡大したオリーブオイルなどを扱っております。大手小売プライベートブランドのエキストラバージンオイル、日本メーカーブランドのオリーブオイルなどは乗附さんが手がけた、品質の優れたオリーブオイルです。日本ではエキストラバージンオリーブオイルの品質に関する基準がなく、酸化していたり、発酵臭があったり、地面に落ちたオリーブが混入した土臭いものなども基準がないことを免罪符として「スペイン産エキストラバージンオリーブオイル」としてディスカウントショップなどに並んでいるという事情を紹介した後、オリーブオイルのテイスティングの体験実習を行いました。乗附さんが実習用に用意した品質の劣ったオリーブオイルと、一級品のオリーブオイルをそれぞれプラカップに少量入れ、手のひらで蓋をしてオリーブオイルをコップの内壁に回し、香りを立てたのち、においをかぎ、次いで、少量を舌の上にのせて味と香りを見るという、学生にとっては初めてのテイスティング実習に、受講者は興味津々でした。

乗附さんは、今の拓大生に伝えたいこととして、「目標が見つからない、どのような方向に行きたいのかわからない人がいたら」その逆の「こうはなりたくない。こっちは違うな」ということをイメージして、そうならないように日々生活することで、自分の目指す方向に自分自身を導いて行く、良い方向に進んでいく。というアドバイスをもって講演の締めくくりとされました。続いて学生との間で活発な質疑応答や感想、コメントが交わされました。

 

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